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工場勤務で役立つ玉掛け資格を取得しよう!費用や難易度、合格率について解説

工場勤務で役立つ玉掛け資格を取得しよう!費用や難易度、合格率について解説

クレーンで荷物をつるして運ぶ「玉掛け」は、重さや大きさのある荷物を扱うことも多い作業です。玉掛けを行うには、高い技術と安全性への配慮が必要であるため、資格を持つ人でないと作業を行うことができません。

この記事では、玉掛け資格の概要について解説。玉掛け資格の取得に必要な費用や難易度、合格率についても取り上げます。玉掛けの資格を取得すれば、工場や建設現場で重宝されることでしょう。玉掛け資格の取得に興味のある人はチェックしてみてください。

玉掛けとはどんな作業?

工場や建築現場では、クレーンを使って荷物を運ぶための作業が多く発生します。玉掛けとは、荷物を移動させるためにクレーンを操作したり、フックやロープに荷物をかけたりはずしたりする作業全体を指すことばです。玉掛けは大型の荷物を扱うことが多いため、正しい手順で作業が行われないと、荷物をスムーズに運ぶことができなかったり、荷物が落下したりするなど大事故に繋がる可能性があります。

そんな玉掛け作業では、クレーンを操作する人とフックに荷物を取りつけたり外したりする人との連携が欠かせません。玉掛けを安全に行うには、高い技術と知識が必要となります。したがって玉掛けに従事する人は、玉掛け特別講習あるいは玉掛け技能講習を修了する必要があるのです。

玉掛け資格を取得するには?

玉掛け作業に従事を希望する満18歳以上であればだれでも取得できます。国家資格であるため、履歴書にもばっちり書くことができますよ。

玉掛け資格には特別教育と技能講習の2種類の資格があり、正式名称は「玉掛け特別教育」あるいは「玉掛け技能講習」といいます。*1
特別教育と技能講習の違いは制限荷重にあり、区分は次のとおりです。

●玉掛け特別教育:1トン未満
●玉掛け技能講習:1トン以上

制限荷重とはクレーンの「つり上げ荷重」のことを指します。「つり荷の重さ」と間違いやすいため注意が必要です。1トンを境に資格が異なるため、本当は玉掛け技能講習が必要だったのに玉掛け特別講習を受講してしまった…なんてことがないよう、どちらの資格が必要か事前に必ず確認をしましょう。

仕事場によっては、玉掛けとクレーンの両方の資格を所有していないと業務に携われないケースもあります。玉掛け業務従事者を目指すなら、クレーン運転資格と玉掛け資格の両方を取得していることが望ましいでしょう。

玉掛け特別教育

玉掛け特別教育を取得すると、制限荷重1トン未満のクレーンを使用する玉掛け業務に携わることが可能です。

玉掛け特別教育のカリキュラムは次のとおりです。

講習科目講習時間
学科クレーンに関する知識1時間
玉掛けに必要な力学に関する知識1時間
玉掛けの方法2時間
関係法令1時間
実技クレーン等の玉掛け3時間
クレーン等の運転のための合図1時間

学科と実技に分かれており、合計9時間の講習を受けることで資格が取得できます。

玉掛け技能講習

一方、玉掛け技能講習を取得すると、制限荷重1トン以上のクレーンを使用する玉掛け業務に携わることが可能です。
玉掛け特別教育とは違い、技能講習では、取得している資格によっては受講免除処置があり、AコースとBコースに区分されています。

●Aコース:必要資格なし
●Bコース:以下のいずれかの資格取得者

・移動式クレーン運転士免許
・クレーン・デリック運転士免許(旧クレーン運転士免許、旧デリック運転士免許含む)
・揚荷装置運転士免許
・床上操作式クレーン運転技能講習修了者
・小型移動式クレーン運転技能講習修了者

玉掛け技能講習のカリキュラムは次のとおりです。

講習科目講習時間
学科(1、2日目)クレーンに関する知識1時間
クレーン等の玉掛けの方法7時間
クレーン等の力学に関する知識3時間(Bコース3時間免除)
関係法令1時間
学科修了試験(筆記)規定時間
クレーン等の運転のための合図1時間(Bコース1時間免除)
実技(3日目)クレーン等の玉掛けの作業6時間
実技修了試験(実技)規定時間

学科と実技に分かれており、合計19時間の講習を受けることで資格の取得が可能です。
学科と実技ともに修了試験があり、Bコースの場合は合計4時間が免除され、合計15時間の受講となります。

 

玉掛け資格はどこで取得できる?

技能講習と特別教育のどちらも、東京都や大阪府、神奈川県などをはじめ、全国各地にある教習所にて玉掛け資格の取得が可能です。
講習を開催する団体によっては、実技講習専用の屋内施設を有している場合も。自身の都合のよい会場で受講しましょう。

玉掛け資格取得にかかる費用は?

ある団体における玉掛け資格の取得に必要な料金は次のとおりです。

玉掛け特別教育:15,300円(税込み・テキスト代)
玉掛け技能講習:Aコース/23,500円、Bコース/21,500円(いずれも税込み・テキスト代)

費用は受講する団体によって異なりますが、特別教育なら15,000円〜17,000円程度、技能講習なら23,000円〜28,000円程度でしょう。開催団体によっては費用が助成金の対象となるケースもあるため、少しでも節約したい場合は事前に調べてみましょう。

玉掛け資格を取得すると修了証が発行されます。もし盗難や紛失、損傷した場合は、玉掛け資格の修了証の再発行を申込むことが可能です。修了証の発行を受けた団体へ問い合わせましょう。

また、玉掛け資格に有効期限は設けられておらず、更新手続きも不要です。ただし、労働安全衛生法では玉掛け業務に従事する人は、一定期間(おおむね5年)ごとに再教育を受けることが推奨されています。再教育が必要な場合は、「玉掛け業務従業者安全衛生教育」を受講しましょう。この再教育は任意ですが、最新の玉掛け用具に対応する技術や知識を身につけるためにも、ぜひ受講しておきたいですね。

玉掛け資格取得の難易度・合格率は?

玉掛け資格の合格率は95%程度であるというデータがあります。しっかり講習を受けていれば合格できますので、難易度はそれほど高くありません。移動式クレーン運転士免許などの資格を持っていると一部の講習が免除にはなりますが、18歳以上で玉掛けの業務に従事したい人はだれでも取得ができるため、チャレンジしやすい資格といえるでしょう。

玉掛けと一緒にクレーン資格取得がおすすめ!

玉掛けはクレーンを使用するため、クレーン資格も取得しておくと、経験者を優遇する職場への就職やキャリアアップに有利です。

玉掛け作業の実務では、クレーン移動を伴うことが多いことから、フックに荷物を取り付ける人とクレーンを操作する人の連帯作業が欠かせません。両方の手順や留意点を知っていることで、よりスムーズに仕事が進めることが可能です。クレーン運転の資格も持っていると双方の作業を行うことが可能なため、より職場で重宝される存在になれるでしょう。

クレーン運転の資格にはいくつか種類があり、玉掛け資格と同じく費用が必要です。資格取得にどの程度費用が必要となるか、どの資格があれば自分に役立つのか、事前に確認しましょう。

・クレーン・デリック運転士免許
・移動式クレーン運転士免許
・床上操作式クレーン運転技能講習修了者資格
・小型移動式クレーン運転技能講習修了者資格
・クレーン運転業務特別教育

工場や建築現場で働くなら玉掛け資格がおすすめ

工場や建築現場でクレーンを扱う仕事をするなら、玉掛け資格の取得がおすすめです。玉掛け資格は18歳以上であれば、特別な条件なしで取得することできます。開催日程や開催会場も多く設定されており、長くても3日程度の日数で終了するためチャレンジしやすい資格ではないでしょうか。ぜひ玉掛け資格の取得を目指してみてください。

*1:引用元:https://www.tgkk.or.jp/tokubetsu/tamagake

 

 

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